「ハートランドカフェ」

木彫りの人形が昔から印象的だった

2024/6/1

このお店の店主の弟さんが19歳で単身カナダに渡り、ログビルダー(ログハウスを作る職人さん)の仕事をしていた。
弟さんとは年齢が離れていたこともあり、とても可愛がっていた。
お店を作る時に、店主の希望を聞いて、内装を弟さんが手掛けてくれた。
木彫りの人形は、弟さんが知り合いの彫刻家の人に店主の写真を見せて、一本の木から造ってもらい、それを店主にプレゼントした物だった。
店内は、ログハウスのような造りになっていて、店内の内装や家具のほとんどは、弟さんが造ってくれた。

大阪市の規定があり、丸太の中には鉄骨が入っていて、しっかりとした造りにしている。2001年にオープンして今年で23年目。最初は木の香りがしていたそうだ。今でも木の温もりを感じる内装だ。
店舗の奥にある大きなテーブルは、一枚板で作られている。テーブルの脚は、木を組み合わせて作っている為、太さが違う。8人くらいが使える大きさなので、今でも商店街の会合などで利用されている。迫力があるので、ぜひ見てほしい。
店内に飾っているパッチワークは、店主の妹さんの手作りだ。
妹さんは、趣味でパッチワークをしていたそうだが、趣味とは思えない大作で、立体感のあるパッチワークは、とても手が込んでいて見応えがある。それも併せて見て欲しい。

店内の照明は店主が決めたが、その際に弟さんにお店の雰囲気に合っていると言われたそうだ。
弟さんや妹さんなど、家族の話をしている時のニコニコとした店主の表情から、家族の仲の良さが伝わる。
昔は商店街の中にあるパン屋さんを24年営んでいた。パン屋さんの時は裏方だったので、カフェをオープンした当初は人見知りだった。今のカフェをオープンして、お客さんがおいしいと言ってくれたり、喜んでくれるのがうれしくて、やりがいがあり、今は自分から話せるようになった。親子代々で来てくれる常連さんもいる。
パン以外のお菓子は全部手作りで作っている。プリンは、昔ながらの懐かしい味わいで、蒸して作っている。そのお値段はなんと170円!!主婦感覚の価格で、今でも提供している。
クリームシチューは、ホワイトソースから手作りで、やさしい味わいだ。カフェをするには中途半端はダメだと思い、料理本を買い、試行錯誤しながら、今のクリームシチューが完成した。
ホワイトソースは手間がかかるが、バター、小麦粉を20分くらいかけて店主の旦那さんが混ぜ、沸騰した牛乳を入れて、店主がさらに15分くらいかけて作っている。2人の共同作業でできている。
お店造りは、店主の弟さんや妹さんに協力してもらい、お店の運営は、旦那さんや息子さんと営んでいる。
家族の愛情を受け、家族と共にハートランドカフェはできている。
“ハートランドカフェ”と言う店名の由来は、お客さんがホッとし、心が温まるようにとの想いから付けられている。
店主の想いがたくさんこもった、アットホームな空間を感じに行ってほしい。