住之江区とOsaka Metroが交通の推進で連携協定を締結

地域移動の「東西格差」解消へ

2026/5/19

大阪市住之江区とOsaka Metro(大阪市高速電気軌道株式会社)は地域住民の移動利便性の向上および地域活性化を目的とした「AIオンデマンド交通の推進等に関する連携協力協定」を締結。

東西に長い住之江区の「移動の課題」を解消

締結式には、住之江区の藤井秀明区長と大阪市高速電気軌道株式会社(以下、Osaka Metro)の八木義晴執行役員が出席した。
住之江区は大阪市24区で最大の面積を誇るが、鉄道が南北に走る一方で、東西の移動手段が限られている。
藤井区長は挨拶の中で、「これまでの東西移動はバスやタクシーに頼らざるを得ず、不便な側面があった。AIオンデマンド交通の導入により、臨海部から住吉大社や南海電鉄へのアクセスが画期的に向上する」と強調。既に地域のホテル、病院などからも高い関心が寄せられていることを明かした。

予約制の「乗り合い」で、より身近なモビリティへ

Osaka Metroの八木執行役員は、今回の取り組みを「新しい移動の仕組みを共に作る第一歩」と位置づける。
AIオンデマンド交通は従来の路線バスのような固定のダイヤや経路を持たず、利用者の予約に応じて最適なルートをAIが算出して運行する。
最大の特徴は乗降場所が既存のバス停よりも細かく設定されている点だ。八木氏は「より身近な場所から乗り降りできる。通院、買い物、通勤・通学といった日々の移動をスムーズにすることで、地域の賑わいと活力に繋げたい」と語った。

区長自らも「画期的な改革」と評価

質疑応答では、実際にサービスを利用した藤井区長がその感想を述べた。
藤井区長は「住吉大社周辺から南港方面へ移動する際、従来は自転車や複数の乗り換えが必要で時間もコストもかかっていたが、オンデマンド交通なら約半分の感覚で移動できる。車両も快適で安定感がある」と、その実用性を高く評価した。
現在、住之江区はバス6台体制、19時までの運行だが、Osaka Metro側は「社会実験」として利用者の声や需要を分析し、今後の運行時間延長や車両増台についても検討していく方針だ。
今回の協定締結により、住之江区は「安全・安心に暮らせる街」としてのブランド力を高め、公共交通の新たなモデルケース構築を目指していく。